愚かさと賢さと
あるとき学校の先生が
クラスのみんなになぞなぞを出した。
みんなはうんうん唸って答えをさがしていたけど
僕はその答えがすぐにわかった。
なぜわかったかというと
その日はたまたま冷めていたからだ。
みんなはそのなぞなぞの一字一句を
鵜呑みにして想像まかせに想像させられて
答えを導くのに長い間苦労していたようだけど
僕は冷めていたせいで
問題を解く目くらましに邪魔されず
その問題の答えがすぐにわかった。
数年たった今
ビジネスの現場で
時々相手が
ちょくちょく騙してくる嘘を
冷めた目で見破ることがある。
はっきり言って
自分はあまり頭の回転は良くないほうだ。
よくないからこそ
騙されない嘘があるというのは
果たして賢いとは何ゆえか
愚かなあたまで考えてしまう。